ブログの第一人者、「ネタフル」管理人のコグレマサト氏に、レビュー記事を書くポイントを直撃取材。
レビュー記事をよりスムーズに、上手に書けるようになりたい方は必見です!
(最後には読者プレゼントもあります。お見逃しなく。。)
月間120万PV、ユニークユーザー70万人というアクセス数を誇る「ネタフル」は、IT、マーケティング、芸能、スポーツ、子育て、エンターテイメントなど、さまざまなジャンルのニュースをコグレ氏ならではの視点で編集し、発信している個人ブログだ。1日の更新本数は、平均で20本。そのうち、月に数本は、商品の試用レポートや書籍レビュー、イベントレポートの記事も執筆することもあるという。そんなコグレ氏に、レビューを書く際に役立つ「ネタフルメソッド」をお聞きした。
コグレマサト
1972年埼玉県生まれ。インターネットで収集した気になる情報やネタを発信する個人ブログ「ネタフル」管理人。共著に『ビジネスブログのつくりかた』(秀和システム)、『クチコミの技術』(日経BP社)がある。浦和レッズサポーター。
「ブログを書くのがお仕事」という生活がイマイチ想像できないのですが、普段、どのようなスタイルで仕事をされているのですか?
歯医者さんが歯の治療をし続けているのと同じで、毎朝5〜6時頃に起きて、夕方18時くらいまで、一日中ブログを書いています。最近は、この秋発売となる書籍の執筆を夜に行っているので、生活が夜型にシフト気味なのですが……。
1つの記事はどれくらいの時間をかけて書いているのですか?
内容によりますが、早いものは、5〜10分くらい、長いものは30分〜1時間くらいで仕上げます。情報を集めている時間を合算しても、一日のうちで1〜2時間程度でしょうか。「情報をがっと集めて関連記事をグルーピングして、原稿を数本書く」というのを1サイクルとして、毎日、数サイクル繰り返しています。
ニュースが気になって、24時間パソコンから離れられないということはないですか?
リアルタイムでそのニュースにぶつかったら書くというスタンスでいるので、そういった感覚はないですね。つねに最新ニュースを追い求めるようなスピード重視のブログではないので、一日遅れのニュースも取り上げたりします。ネタフル読者もそういう方々が多いので、一日遅れのニュースでも、読者にとっては「ネタフルが第一報だった」というケースもよくあるようです。
記事を書く際に気をつけていることはありますか?
「ネタフル」には、「ネタフルメソッド」というものがありまして……半分、後づけでもあるんですが(笑)。それに従って書くようにしています。
「ネタフルメソッド」ですか! 詳しく教えてください。
まず、「ネ」―ネガティブなことを書かない。 あまりよくなかった、おもしろくなかったという感想は正直に書くべきだと思いますが、ただ否定するのではなく、「もっとこうすればよくなるのに」といったリクエストや提案など“+α”を含めて書くようにしています。
誹謗中傷コメントと同じように、「自分がされていやなことはしない」ということですね。
そうですね。次は、「タ」―楽しんで書く。 楽しんで書くために、僕は“興味があるものについて書く”ということを徹底しています。
献本や試用品など、商品がタダで試せる、もらえると思うとつい欲が出てしまって、なんでも手をだしてしまいそうですが……。
自分に合わない、つまり興味をもてないものについて書こうとすると、あとで自分の首をしめることになってしまって、結果、楽しく書けなくなるので……。レビュープラスに関していうと、「興味のある雑誌を選んで参加する」ということが、レビューを楽しんで書くための第一歩かもしれません。
なるほど。
次に、「フ」―振り返る。 書いた記事のPVや、どのような検索キーワードで閲覧されたのかなど、アクセス解析をしっかり行って、次に記事を書く際に役立てるようにしています。
そして最後は、「ル」―ルールを決める。 「早起きして書く」「1日1個でも書く」など、なんでもよいのでルールを決めると、長く続けやすいと思います。
おもしろいメソッドですね。とくに、「ネガティブなことを書かない」という部分は、レビューを書く上でも意識したいポイントですよね。
ほかに、普段の記事とレビュー記事で意識して変えたり、書き分けていることはありますか?
ん〜、とくにありませんね。書き手のパーソナリティが伝わるのが、ブログのよいところ。読者は、記事の文面から垣間みえるブロガーのキャラクターに親近感を持って読みに来てくれていると思うので、レビュー記事かどうかにかぎらず、自分の考えや意見をストレートに、感じたことをいつものスタンスで書くのがよいと思います。そうすることが、普段から読んでくれている読者を大切にする、ということに自然とつながっていくのかもしれません。
それでも、どうしてもうまく書けない、何を書いてよいかわからない、というときにはどうしたらよいでしょうか?
僕だったら……。うーん、そうですね。例えば編集後記、書評コーナーなどにフォーカスして書きますね。
おー!なるほど。たしかに、編集後記や書評は、ある意味、編集部のカラーがはっきりと現れているコーナーともいえますよね。
そういった切り返しや発想の転換は、やはり数をこなしていくうちに身についていくものなのかもしれません。
読んだ読者に、たとえば「商品を購入する」など、アクションを起してもらうことを意識して書くことはありますか?
あくまでも僕にとってよかったという感想であって、ほかの人にどうかはわからない。なので、働きかけはしないようにしています。「なにかを売ろう」いう姿勢でブログを書き始めてしまうと、内容がどんどん画一的になってきてしまって、読者にとってもおもしろくないブログになってしまうと思うんです。仮に、働きかけたとしても、芸能人ではないので、それほど大きな影響力はないですよ(笑)。
確かに、そうですね(笑)。
企業側も、商品を無料で配布して、ブログでクチコミを起こそうと考えているのではなく、最近は、それを使った人とのコミュニケーションだったり、検索されたときに表示される情報の蓄積という位置づけでブログを捉えているのではないでしょうか。
なるほど、ありがとうございました。インタビューを通じて、コグレさんのネタフル読者への愛情をすごく感じます。
コグレさんは、読者を増やすために取り組んでいること、心がけていることはあるんですか?
う〜ん。「嘘を書かない」とかごく当たり前のことくらいで、とくにありませんね。増やそうとしても、そう簡単には増えませんから(笑)。ひたすら書き続けてきたことで、結果的に読者が増えているという感じです。
あまり欲がないんですね。
そうですかね。あ、でも「無欲」で無理しないことが、長く続けてこれた秘訣かもしれません。
「無欲」ですか(笑)。心がけます。そのほか、文章を書くというスキルアップのために続けられていることはありますか?
とにかく、書き続けることですね。
「今日は気分がのらないな〜」という日はないのですか?
そういう日は、ほとんどありませんね。みなさんが想像しているほど、ブログを更新するのは大変じゃないんですよ。最近は、脳がゆるんでるときはtwitterで発言するなど、ツールは使い分けていますが。ブログもtwitterもコミュニケーションツールのひとつで、なにか書けば書くほど情報が入ってくる。なんとなくでもよいので書き続けることが大切だと思いますよ。とくに、レビューについては、数をこなして慣れるしかないと思います。
なるほど。貴重なアドバイス、ありがとうございました!
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[ 2009/09/02 ]
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